
第1弾のまとめ
前回の記事では、マーケティング領域の第一線で活躍する伴大二郎氏に、企業が抱える共通課題と外部人材起用の重要性について伺いました。
今回は番外編として、PjTOマーケティングにおけるプロデューサー職に焦点を当て、求められるスキルやキャリアの磨き方について、前回に引き続き伴氏に伺います。
伴大二郎氏
合同会社 db-lab 代表/CEO
株式会社ヤプリ エグゼクティブスペシャリスト
小売業界においてCRMの重要性に着目。一貫してデータ活用の戦略立案やサービス開発に従事した後、2011年にオプト入社。
マーケティングコンサルタントを経て、 2015年よりマーケティング事業部長として事業拡大。
マーケティングマネジメント部やOMO関連部門等々を立ち上げながらデジタルマーケティングのコンサルティング組織を統括。
2021年に合同会社db-labを設立。
2021年2月より、株式会社顧客時間にプロジェクトマネージャーとして参画。
2021年6月より、株式会社ヤプリのエグゼクティブスペシャリストに就任。
海外のイベントや企業訪問など、小売、リテールの情報を収集し企業研究と発信活動を行う。
著書に「モバイル時代のCRM-スマホで顧客コミュニケーションはどう変わったか?」Shoeisha Digital Firstがある。
PjTOプロデューサーに求められる最も重要なスキルとは?
ずばり、PjTOプロデューサーに求められるスキルは何でしょうか?
いろんなスキルが必要ですが、一番は顧客視点です。
プロデューサーはクライアント企業側が求めていることよりも、顧客が求めていることに目を向ける、ある意味第三者視点を持ち合わせなければなりません。
なぜなら、前回の対談でお伝えしたとおり、企業が求めることはひと昔前のことが多いんです。そうではなく、「今の顧客はこうだからこうするべきだ」という提案ができるのが一番大事です。顧客をどう捉えてどう分解できるか—ここが最も重要です。
それこそが、外部人材としてプロジェクトに参画する意味でもありますね。
まさにその通りです。企業内部にいると、どうしても「自社のルール」「これまでのやり方」に引っ張られがちです。しかし、市場は常に変化し、顧客のニーズも進化し続けています。
自社のルールがうまく当てはまらないから、うまくいっていないことが多い。だからこそ、外部から入るプロデューサーには、企業の常識に染まらず、顧客視点で本質を見抜く力が求められます。
そして、企業を変革していく—その覚悟と実行力こそが、プロデューサーの真価です。前回もお話しましたが、「企業を変えるという役割を担わなければ、うまくいかないんです。
顧客視点をもつには?今日からできるトレーニング
クライアントと一言にいっても、業界やビジネスモデルもさまざまなので、プロデューサーになるのはとても難しそうですね…。
プロデューサーになるにはどんなスキルを身につけるべきなんでしょうか?
まずどこから入ってもいいので、自分の専門分野をある程度まで極めることが必要です。広告、クリエイティブ、SEO—どの入口からでも構いません。
何かひとつ筋があったほうが、掛け算が早いんです。他の領域に入っていくときに有利になります。
やはり基礎的な知識も重要ですか?
そうですね。古いことなんですが、マーケティングの基本はちゃんと知っておくのが良いと思います。学者になる必要はないですが、基本を知った上で1つの専門性を持つと、比較的いろんな応用ができます。
先ほど仰っていた「顧客視点」を育てるにはどうすれば良いのでしょうか?
私が20代の頃に教えてもらって、ずっと実践しているのは「自分の購買行動を分析すること」です。
普段から、自分が何かものを買うときの行動を全て分析しています。例えば「なんでこの水を選んだんだろう?」と考えると、いろんな要素が出てくるんですよ。
マーケティングはそれらの要素の集合体です。めちゃくちゃ調べて買うものもあれば、パッと高いものを買ってしまうときもある。値段で選ぶ時もあれば、品質の良さ、直感で選ぶときもある。いろんな要素がありますね。
自分が本当にこだわって買う時はどういう買い方をするのか、値段で買う時はどういう買い方をするのか。これがマーケティングの中ですごく大事なポイントです。
確かに…!自分が顧客になるときの行動の中にヒントが詰まっていますね。
このトレーニングを続けていると、企業が取り組んでいるマーケティングの視点が分かるようになるんです。「だからこういうふうに僕は買ったんだ」と理解できる。
顧客の違い、1つのものを買うにも10通りぐらいの買い方があることが見えてきます。その中のどの買い方を伸ばすのか、どのセグメントを伸ばすのか—そういう視点が養われます。
日常生活の中で、頭をマーケティング脳にしていく。これは誰でも、今日から始められるトレーニングです。

視野を広げることの重要性と”プロデューサー”職の未来
あとは、意識的に視野を広げることですね。最近は特に、他の業界の話のほうが実は良いヒントがあったりします。
自分の業界だけに閉じこもらず、異なる業界の成功事例や失敗事例から学ぶ。そうした広い視野こそが、プロデューサーとしての引き出しを増やし、課題解決の幅を広げます。
やはり、業界や自社のルールに固執しない柔軟性が大事なんですね。
そうですね。変化の激しい時代において、マーケターの役割は大きく変わりつつあります。しかし、だからこそプロデューサーの価値は高まっていると言えます。
顧客視点から戦略を立て、企業を変革していく存在として、プロデューサーの需要は今後ますます高まっていくでしょう。
PjTOマーケティングで、あなたのキャリアを次のステージへ
BLAMでは、マーケティング特化型の複業マッチングサービス「カイコク」を運営し、登録いただいたプロ人材の方々を柔軟にアサインする「PjTOマーケティング」を推進しています。
プロデューサーとして、企業の変革に関わり、顧客視点でマーケティングを推進する—そんなキャリアに興味がある方、ぜひ一度お話しませんか?
PjTOマーケティングについて詳しくはこちら
https://blam.co.jp/business/pjto
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おわりに
顧客視点を武器に、企業を変革していく。それがマーケティングプロデューサーという仕事です。あなたのマーケティングキャリアを、次のステージへ。PjTOプロデューサーという選択肢をぜひ検討してみてください。

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